「やりたいことを諦めることが正解なのかも…?」
決して中二病の独り言ではありません。
withコロナ時代の自己分析を考えるにあたって、ちょっと背伸びした「やりたいこと」「志望動機」とか考えるのやめませんか?
「ビジョン」とか語っちゃうことも終わりにしよう…っていうお話です。
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今“やりたいこと”を諦めるべき理由。
変化の時代は“変幻自在”が大切だから
未来予測が困難なコロナ時代において「いい大学を卒業して、いい企業に就職。老後は退職金で暮らす」といった、親世代の人生のテンプレートは既に崩壊しています。
キャリア教育においては「数年後の理想の自分を目指す」アプローチが主流でしたが、未来予測が困難な時代に10年後を描いても、絵に描いた餅で終わる可能性が高いです。
昨今では"プロティアンキャリア論"という考えの基、「変幻自在に変化できる自分を目指す」といった考えにも注目が集まっています。
日本企業の配属は“おみくじ”だから
日本においては職務を限定せずに"ポテンシャル(成長可能性)"で採用をする一括採用が主流です。
欧米のように職務を明確にして即戦力として採用する訳ではないため、日本では入社後にどんな仕事が任せられるかは配属されるその日まではわかりません(例外もあるけど…)
あなたが自己分析で膨らませた"やりたいこと”や”志望動機”がを叶える配属は保証されていないのが現実です。
“未来”を変えるのは“今”だから
“卒業文集”や“志望動機”で夢を描いたり、見えない将来に漠然と不安感を抱いたり、未来に想いを馳せていても現実が何か変わる訳ではありません。
当たり前か…(笑)
個人のキャリアの8割は偶然的な事象に決定されるという「計画された偶発性」という理論がありますが、その偶然を引き寄せるためには、自らの一歩が必要です。未来を変えるのは、今あなたが踏み出す一歩でしか変えられないのです。
マイテーマって何?
マイテーマは、ざっくり言うと“今”自分の興味があることです。
将来のやりたいことやビジョンは、過去を振り返り、遠くの未来に旗を立てて目指すものですが、ちょっと大変ですよね…。
マイテーマは”今”の自分の興味から探求したい"問い"で、まずは暫定的に決めて動きだすものです。
私の例をあげると、迷走していた大学生時代の自分が10年後「キャリア教育の仕組みを創るには?」というマイテーマを掲げるなんて夢にも思っていませんでした。
就活で10年後の未来を描いて計画的に”今”に至った訳ではなく、その都度テーマを掲げて全力を尽くした「経験」が現在の「マイテーマ」につながっています。(勿論、これからも変わる予定です…)
“やりたいこと”と“マイテーマ”の違い
“やりたいこと”が「未来」に意識を向けるものに対して、「現在」に意識を向けるのがマイテーマです。
就活の自己分析では、過去の経験を振り返って、やりたいこと(夢・ビジョン)を描くというアプローチが主流ですが…「やりたいことがわからない」なら、潔く諦めましょう。
描く糧となる「経験値」が少ない段階で掘り下げても、堂々巡りに陥るだけです。
また、「一度掲げたことをブラさない」を美徳とする風潮もありますが、マイテーマは自分の興味や環境、時代に合わせて変化し続けることを前提としています。
変化の激しいwithコロナ時代に、固執することはリスクなのです。
“マイテーマ”のすすめ「言語化編」
さて、言語化することが苦手な人には苦痛なお時間です。
2019年に最も読まれたビジネス書「メモの魔力」を読んで自分を奮い立たせてください。
頭にある漠然としたイメージを言葉にすることは、自己理解を深めるために効果的な手法です。4Stepでトライしてみましょう。
Step1. 興味の可視化
マイテーマの種となる興味を言語化することが最初のステップです。
直感的に言語化することがポイントで、8つの興味と、分解した24の興味のキーワードを“興味マップ”に言語化していきましょう。
興味のキーワードについてはあまり体裁は気にしなくて構いません。
※8つの興味は必須入力、24の興味のキーワードは任意入力
Step2. 自己客観視
マイテーマを考えるにあたって、自己客観視が「3度の飯より得意!」という方はこのStepは割愛可能です。
ただ、友達から客観的な言葉をもらうことは、更なる自己理解を深めることが可能です。
また応援コメントをもらうことは自己効力感を高めることにもつながるので「自分に自信がない…」「一歩踏み出す勇気がない…」という方にはお勧めです。
やることはシンプルで自分の考えた“興味マップ”を誰かに語り、相手からどんな印象を持ったのか、興味探求をするための応援コメントをもらってください。
ハタチのトビラのマイページでは「QRコード」or「URL」で友達に共有することで、「#(ハッシュタグ)」と「応援コメント」を残してもらうことが可能です!
※捻くれ者の私も同僚からコメントをもらったときはニヤニヤしています…
Step3. マイテーマ
自分の言語化した興味やを抽象化して、1ヶ月スパンで探究したいマイテーマを言語化しましょう。
ここで思い出して欲しいことは“夢”や“ビジョン”とマイテーマの違いです。中長期のブレない言葉を定めてもらいたい訳ではありません。カッコつける必要もありません…
変わるものだという前提にたって、現時点での自分の最適解を言葉にしましょう。
「○○を実現する」といった断定的な表現をすると考える余白が狭まるので、「○○とは?」と問いの表現をすることもマイテーマのポイントです。
Step. 考動すること
興味が「ある」or「ない」もまず考えて動いてみないとわかりません。
あるべき論を語る“親”や、意識高いねと揶揄する“友達”に合わせて無難に過ごしていても「自分らしい」が埋もれるだけ!
マイテーマを探求するために一歩を踏み出し、自分のキャリアをつくる偶発的な出来事を掴みましょう。
おすすめは、いつも過ごし慣れている「快適な環境」から、少しハードルを感じる「成長する環境」に一歩踏み出すこと!
“マイテーマ”のすすめ「探究編」
最後はマイテーマを磨いていくための3つのポイントを紹介します。
ロールモデルによる「代理体験」
自分の数年先の先輩が実現している姿やノウハウは、マイテーマの探究行動を促進させます。
「○○先輩のようになりたい」と、誰かに憧れを抱く経験は誰しもあると思いますが全てを真似るのは限界があります。
唯一無二の自分らしい探究方法を見出すために「いいな!」と思う要素を複数の人から取り入れることを意識しましょう。
※ハタチのトビラでは、様々な業界・職種の社会人の方々にマイテーマの変遷を動画コンテンツにしているので是非、活用してみてください! →ロールモデルに出会う
「実験的」な一歩を踏み出すこと
ここで「実験」という言葉を使っているのはある意味「不完全なものを確かめる」ということを大切にしてもらいたいからです。
afterコロナにいおいて移動や出会いが制限されている今「偶然、誰かと出会う」「偶然、挑戦する機会を得る」といった偶然的な"きっかけ”は、あきらかに減ってきます。
マイテーマをつくって一歩を踏み出さない限り、自分のテーマを深める機会は得られないのです。
内省による「経験学習」
マイテーマ探究にあたっては、“記憶力”勝負の「知識学習」よりも“内省力”勝負の「経験学習」が大切です。
“内省力”というと聞き慣れないですが簡単に言うと、過去の考えや行動をみつめ、未来(他の場面)にどんな行動を起こすかを考えることです。
慣れない方は、ベットでyoutubeを見る前に、「Keep=続けること」「Probrem=改善すること」「Try=次に試すこと」をノートに整理することをお勧めします!
Connecting the dotsを
アップルの創業者スティーブ・ジョブズのスピーチが、マイテーマを代弁してくれています。締めは偉人の言葉です(笑)
だから、あなたがたは、とにかく点と点が将来、結びつくことを信じなくてはなりません。
自分の直観、運命、人生、カルマ、たとえそれが何であれ、信じなくてはならないのです。 なぜなら、点と点が将来結びつき、道を切り開くと信じることは、自分の心に従う自信をあなたにもたらすからです。
たとえそのせいで、あなたが多くの人が通る道から外れるとしても、それこそが大きな違いをもたらすのです。
将来、自分の人生に1本の線という自信を持つために「点になるような経験を積んでね」と仰っているのではないでしょうか…たぶん…
ハタチのトビラは毎月イベントをやっているので、気になる人は遊びに来てください。