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さよなら、就活対策
貴重な大学生活を“就活対策”で消耗していませんか?
誰も教えてくれない 「面接の裏側」 を紐解き、これからの大学生活を問い直す“面接官の告白”。
今回インタビューしたのは、「未来をつくろう。」をミッションに掲げ、データに基づいて企業のマーケティング支援をしている株式会社クロス・マーケティンググループ。世界10ヵ国20拠点で、グローバルに事業を展開しています。
新卒採用を担当している採用統括部の山田さんに、「独自の面接方法」「活躍人材に共通する考え方」などを詳しく伺いました。
クロス・マーケティンググループ|新卒採用のこだわり
Q. 選考フローと、新卒採用のこだわりを教えてください。
書類選考 → 適性検査 → 面接という流れで進む一般的な選考フローですが、書類選考で提出いただくエントリーシートでは「これまでに挑戦したと思うことを教えてください」と、過去の経験を聞いています。
これはいわゆるガクチカのようなものではなく、幼少期から現在までを振り返った経験のなかで、特に今の自分に影響を与えていると思う挑戦を語ってほしいと思っています。
弊社には社員一人ひとりの挑戦を後押しするカルチャーがあるので、こうした質問を通じて社風にマッチした方を探しています。
「モチベーショングラフ」を用いた深掘り面接
続く面接では一次から最終まで一貫して「モチベーショングラフ」をもとに会話していくのが特徴です。幼少期からの行動や出来事と、その時点での充実度を書いてもらって、その時にどう考えて何をしたのか、物事への捉え方や行動について深く掘り下げます。
選考での評価ポイント
Q.面接で見ているポイントや、評価軸を教えてください。
自分が経験してきた出来事のなかで「目標や課題を自ら見つけて行動しているのか」「目標を達成するために努力してきたことはあるのか」を確認しています。
目標や課題を自分ごととして捉え「こうしよう!」と決めて動けるかどうかがポイント。そういう部分は、いつどんな仕事をする場合でも、ずっと変わらないスタンスだと思っているからです。学生の表現力に左右されず、本質的な部分を評価するよう努めています。
逆に、コミュニケーションスキルやマーケティングの知識といった特定のスキルや能力は今後の努力次第で身に付けていけるものです。そもそも時代とともに必要とされるものは変化するので、大事な事は「変わらない学生自身の価値観」だと考えています。
私たちはミッションとして「未来をつくろう。」を掲げています。未来は変わっていくという前提を共通認識として持っていますし、思い描く未来をつくるまでのプロセスを楽しめる人を特に求めています。
Q.過去の学生で、特に評価が高かったのはどんな人ですか?
大事なのは WHAT ではなく WHY
「経験値を貯めて成長していく特性」がよく見えた学生は、特に印象に残っています。
その方は原体験を持って大学を選んで学びを深めていたり、自分の人生をしっかりと振り返って「なりたい姿」を考えなおした結果、もらっていた内定を辞退して就活をやり直したりと、自分なりに考えて方向性を定めて行動していらっしゃいました。
経験から学びを得て、次のアクションに繋げていく思考プロセスや考え方が、クロス・マーケティンググループに合っているなと思いました。
ゼミでの研究や長期インターンの経験も語ってくれましたが、重要なのはその内容ではなく、「なぜその選択・行動に至ったのか」というWHYの部分です。
よくあるお見送り例
Q.逆に、お見送りになる人の傾向があれば教えてください。
自分の意思を持たずに「言われるがまま」で過ごしてきた方、目標を立てて行動する意識が薄い方だと感じた場合は、お見送りになることが多いと思います。
「主体的にやってきました」と口で言うだけなら簡単じゃないか、と思われるかもしれませんが、ここで活躍するのがモチベーショングラフです。いつ、何があり、どう行動したのか、それはなぜなのか……と具体的に掘り下げているので、表面的な言葉では取り繕えない部分が出てきます。
同じように、学生が自己分析をする際にも「自分は何を考えてこれをやっていたんだっけ?」と問いかけて深掘りできると、意思決定のプロセスが見えてくると思うのでおすすめです。
重視しているフィット
Q.3Fit( テーマフィット・カルチャーフィット・スキルフィット)の切り口では、特にどれを重視して採用していますか?
挑戦して成長する「やればいいじゃん!」の考え方
カルチャーフィットです!今の時代、世の中のトレンドは目まぐるしく変わっています。私たちはマーケティングの支援をしている会社なので、そうした変化に対応していく上では常に挑戦と成長が必要だと思っています。そのために掲げているビジョンが、「やればいいじゃん!」です。誰かのために良いと思ったことは、失敗を恐れずになんでもやってみよう。できるできないではなく、どうやるかを考えよう!という意味を込めています。
この「やればいいじゃん!」はメンバーの考えや行動にも直結していて、入社1年目から「自分で考えた提案を持っていってみよう!」と動いてみる姿勢がありますし、自分のメイン業務ではない仕事に対しても積極的にやってみる方が多いと感じます。
カルチャーを体現するための研修やカルチャーブックも用意していますし、表彰制度もあります。新しいことをする、工夫して改善する、という行動は評価でも加点されるんです。
良いと思ったことになんでも挑戦して、自分の成長に繋げていける人であれば、どんな時代になっても活躍できます。だからこそ考え方の根本に「やればいいじゃん!」のスタンスがある方とお仕事をしたいと考えています。
ハタチ世代へのメッセージ
Q.最後に、ハタチ世代に向けてどんなことを伝えたいですか?
経験を重ねた先で、意思決定できるようになる
大学1・2年生のうちは、できることはなんでも経験してみるといいと思います。人に会う、どこかに行く、本を読む……。なんでもいいので、やってみる。経験を積んでおく。その積み重ねから価値観が生まれて、大事な意思決定ができるようになると思います。
就活を始める第一歩に迷っている方には、まずは業界の人に会ったり調べてみたりする「情報収集」をおすすめします。迷っていても始まらないので、まずは知ることです!
最終的な意思決定の時点では、いろんな情報や選択肢を持っていると迷うと思います。そんなときは「なりたい自分に近づける会社だろうか?」と考えてみてほしいです。
プライベートを重視しながら働きたいのであれば制度が充実している会社を選ぶべきですし、市場価値を高めたいのであればそれが実現可能な会社を選ぶべきです。いろんな経験や出会いから考えを深めて、自分のなりたい自分に一番近づけそうな会社を見つけてくださいね。
編集後記
未来は変わっていくという前提で、変わらない本質を重視する。
上手に語られる「ガクチカ」よりも、ずっと「らしさ」を表現できる、モチベーショングラフという手段を教えていただきました。
山田さんの言葉は、自分の心の声に従って「やってみたい!」という一歩を踏み出すことへのエールのようにも感じます。
自分の人生の舵を、しっかりと握れている?
なりたい自分になるための選択肢は、どこに行けば見つかる?
誰かの指示を待つのではなく、自分の意思で選択し、未来をつくる挑戦に踏み出しましょう。